3DGS(3D Gaussian Splatting)

3D Gaussian Splatting (3DGS)

複数の写真や動画から、シーンを3Dのガウス分布の集まりとして表現し、新しい視点の映像をリアルタイムで描画する技術。2023年にSIGGRAPHで発表され、ACM Transactions on Graphicsに掲載された。

詳細

概要

3D Gaussian Splatting(3DGS)は、複数の写真や動画から撮影した場面を、3次元のガウス分布(3D Gaussians)の集合として表現し、任意の視点からの映像を生成する手法です。Bernhard Kerbl、Georgios Kopanas、Thomas Leimkühler、George Drettakisによる論文が、2023年にSIGGRAPHで発表され、ACM Transactions on Graphics 42巻4号に掲載されました。

従来の放射輝度場(radiance field)の手法は、高品質な結果を得るには学習も描画も計算コストが高く、高速な手法は品質が下がるという問題がありました。論文は、1080p解像度で、境界のない完全なシーンをリアルタイムに描画できる手法がなかったことを課題として挙げています。

仕組み

論文は三つの要素で構成されます。

  1. カメラの校正時に得られる疎な点群を出発点に、シーンを3Dガウシアンで表します。連続的な体積放射場の性質を保ちながら、何もない空間での無駄な計算を避けます。
  2. ガウシアンの最適化と密度の制御を交互に行います。異方性の共分散も最適化し、シーンを正確に表します。
  3. 異方性スプラッティングに対応した、可視性を考慮する高速なレンダリングアルゴリズムを使います。これにより学習が速くなり、リアルタイム表示が可能になります。

論文は、複数の標準的なデータセットで、1080pのリアルタイム描画(毎秒30フレーム以上)を報告しています。

産業での位置づけ

写真から場面の3次元表現を作れるため、現地の状況を3Dで把握する用途で、計測や点検、現場管理を手がける企業が取り入れ始めています。下記のスタートアップの例では、セミナーやWebビューワサービスとして提供されています。

スタートアップの取り組み

センシンロボティクスは、設備点検、災害対策、警備監視、現場管理などの業務課題に取り組む社会インフラDXの企業です。写真から3D空間を生成する3DGSについて、「3DGS活用入門」無料オンラインセミナーを開催すると発表しました(発表、2026年8月)。

クモノスコーポレーションは、3Dレーザースキャナによる計測や構造物点検を行う建設コンサルタント会社です。3DGSデータをWeb上で管理・閲覧できるビューワサービス「3DGS Cloud Viewer LCC」を発表しました(発表、2026年6月)。

一次情報