先進医療
Advanced medical care
厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養で、保険診療との併用が認められる評価療養の一つ。先進医療にかかる費用は全額が患者の自己負担となる。
詳細
概要
先進医療は、厚生労働省の説明で、「厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養」を含む「評価療養」の一つとされています。先進医療は保険診療との併用が認められています。施設基準を満たした医療機関が届出を行って実施し、将来の保険導入を評価するため、実施機関は定期的な報告を求められます。
仕組みと費用
患者は「先進医療に係る費用」を全額自己負担します。診察、検査、投薬、入院料など、通常の治療と共通する部分は保険給付の対象で、各制度の一部負担金を支払います。厚生労働省は例として、総医療費100万円のうち先進医療費が20万円の場合、20万円は全額自己負担で、残りの80万円は保険給付の対象になると示しています。保険給付分の一部負担には高額療養費制度が適用されます。
受診の手順は、患者が希望し、医師がその必要性と合理性を認めた場合に実施されます。医療機関から治療内容と費用の説明を受け、納得したうえで同意書に署名します。費用ごとに金額が記載された領収書は、医療費控除の申告に必要なため保管します。厚生労働省のページでは、2026年10月現在で70種類とされています。
位置づけ
先進医療として認められると、新しい技術を保険診療と併用しながら患者に提供でき、有効性や安全性のデータを積み上げる道が開けます。ここで集めた結果は、将来保険に導入するかどうかを評価する材料になります。
スタートアップの取り組み
- AOI Biosciencesは、不妊や不育症の診断に用いる抗体の血液検査を提供しています。「β2GPIネオセルフ抗体検査」が、東京大学医学部附属病院から先進医療の新規技術として申請され、不育症を対象に厚生労働省から認定されました。認定により保険診療との併用が可能になり、検査測定は同社が受託します(発表、2025年6月)。
- Varinosは、ゲノムテクノロジーを用いた遺伝学的検査の開発・臨床実装などを行っています。2022年10月には、不妊検査や先進医療について専門家から直接話が聞ける場として「Varinos College」の参加者募集を案内しました(発表、2022年10月)。