農業DX
Agri DX
詳細
概要
農業DXは、農業の現場や流通の業務をデジタル技術で見直す取り組みです。kikitoriの発表では、農業流通業界で流通構造の変化や働き方改革などを背景にDXへの要請が高まっていること、電話、FAX、紙といったアナログな手段や担当者の経験と勘に頼る業務では、生産者と需要者の複雑化したニーズに応えきれず、流通現場からの人材流出も起きていることが課題として挙げられています(発表、2021年1月)。
仕組み・要点
kikitoriの農業流通特化型SaaS「nimaru」は、2019年10月に提供を始めました。出荷者はLINEで日々の出荷情報をデータとして送り、流通事業者は統一フォーマットで情報を共有します。送り状や販売原票などの帳票を自動で作成し、基幹システムと連携して入荷入力の負担を減らします。販売情報を出荷者へ自動配信する機能もあります。
愛媛県の「トライアングルエヒメ2.0」では、同社のプロジェクト「デジタルプラットフォーム構築による農家の稼ぐ力向上プロジェクト」が令和8年度の「継続」に採択されました(採択は全16件、期間は2026年4月30日〜2027年3月31日)。令和7年度にJAおちいまばり・JAにしうわで本格運用に移り、自治体予算に頼らない有償運用を実現した点が評価されたとしています。令和8年度は、JA全農えひめと連携した県域規模の流通データ連携基盤の構築(広域野菜選果場への実装を含む)、生産者からの購買予約や受発注をデジタル化する肥料・農薬の購買、花卉の集出荷への対応拡大に取り組みます。目標は「県発の持続可能な農業流通インフラのモデル確立」です。
市場・産業での位置づけ
農業DXの対象は、栽培の現場に限りません。この事例のように、出荷から集荷、販売、資材の購買までを含む流通の電子化が重要な領域になっています。資金面では、kikitoriは2021年1月に農林中金イノベーション投資事業有限責任組合を引受先として3,000万円を調達し、既存事業の拡大とJAグループを網羅するサービスの開発に充てるとしました。
スタートアップの取り組み
- kikitoriは、農産物流通をデジタル化するクラウドサービス「nimaru」を開発・提供しています。愛媛県の事業の継続採択(発表、2026年5月)のほか、3,000万円の資金調達(発表、2021年1月)を発表しています。
- AGRI SMILEは、農業DXソリューションと、残渣型バイオスティミュラントの開発・実装を行っています。