需給調整市場
Balancing market
一般送配電事業者が周波数制御と需給バランスの調整に必要な調整力を調達する市場。2021年4月に創設され、電力需給調整力取引所が運営する。
詳細
概要
需給調整市場は、一般送配電事業者が周波数制御と需給バランス調整に必要な調整力を調達するための市場です。電力需給調整力取引所(EPRX)の説明によると、2021年4月1日に創設され、次の3点の確保を目的としています。
- 多くの電源等が参加できる機会の公平性
- 調達コストの透明性と適切性
- 調整力の効率的な確保
仕組み・要点
参加できるのは、火力、揚水、蓄電池、自家発、DR(需要側リソース)などで、市場の要件を満たす必要があります。沖縄電力の供給区域は対象外です。商品は応動時間と継続時間で区分されます。
| 商品 | 導入時期 | 応動時間 | 継続時間 |
|---|---|---|---|
| 三次調整力② | 2021年4月 | 60分以内 | 30分 |
| 三次調整力① | 2022年4月 | 15分以内 | 30分 |
| 二次調整力①・② | 2024年4月 | 5分以内 | 30分 |
| 一次調整力 | 2024年4月 | 10秒以内 | 5分以上 |
応動時間が短い商品ほど、周波数の変動に素早く対応する役割を担います。調整力を提供する事業者は、一般送配電事業者の簡易指令システムから指令を受ける必要があり、その接続要件にOpenADR認証が含まれると、ヒラソル・エナジーは発表しています。
産業での位置づけ
蓄電池やデマンドレスポンスなど分散型のエネルギー資源を束ねて調整力にするアグリゲーターの参入先になっています。Shizen Connectの発表では、2026年4月に需給調整市場で低圧リソースが解禁され、家庭用蓄電池の活用が期待されているとされています。
スタートアップの取り組み
- Shizen Connectは、VPP(仮想発電所)のプラットフォームを開発しています。再エネ併設蓄電池の制御サービスが一次調整力に対応したと発表し(発表、2025年11月)、エッジ機器「Shizen Box 2」がECHONET Liteの周波数制御クラスに対応して、家庭用蓄電システムの自端制御機能を一次調整力の提供に使えるようにしたと発表しています(発表、2026年9月)。
- ヒラソル・エナジーは、2024年12月にアグリゲーターの届出を行い、アグリゲーター向けシステムでOpenADR認証を取得しました。これにより二次調整力②、三次調整力①、三次調整力②への入札が可能になったとしています(発表、2025年9月)。