バラ積みピッキング
Bin picking
箱やトレーにばらばらに積まれた部品や製品を、ロボットが一つずつ取り出す作業。形状や重なり、姿勢がそろわない対象を扱うため、画像認識やハンドの制御が要点になる。
詳細
概要
バラ積みピッキングは、箱やトレーにばらばらに積まれた部品や製品を、一つずつ取り出して次の工程に供給する作業です。人手で行われてきた作業で、対象の形状、重なり、姿勢が一定でないことが、自動化の難しさにつながっています。Thinkerは梱包工程やコネクタ嵌合の自動化を展示会で披露するなど、製造現場の工程の前段として使われます。
仕組み
事業者の公表内容から、構成要素は次のように整理できます。
- 認識: カメラや3Dビジョンの画像解析で、積まれた対象の位置や姿勢を求める。Closerは不定形の小袋の認識に特化した3DビジョンAIを使っている。
- 動作: ロボットアームとハンドで対象をつかむ。Thinkerは、ロボットハンド「Think Hand F」とカメラによる画像解析を組み合わせ、透明素材や軟質・脆弱な部品、たわむトレー上でのピッキングに対応するとしている。
- 制御: センサーと連携した制御で、対象をつかむ。Thinkerは「手さぐり制御技術」を使う。
制度と産業での位置づけ
中小企業省力化投資補助金は、人手不足を解消する効果のあるロボットやIoTなどの導入費用を国が補助する制度で、カタログから選んだ汎用製品を導入する「カタログ注文型」があります。Thinkerの発表によると、2026年6月にこのカタログ注文型に新カテゴリー「バラ積みピッキングロボット」が新設され、Thinkerは幹事社として協力しました。2026年7月には「Thinker Model A」(型番TMA-U3e)がこのカテゴリーの第一号として登録されました。同社は導入費用の最大半額が補助対象になるとしています。補助率と補助額は制度の要件によって異なり、現時点ではThinkerが直接販売する製品が補助の対象です。
スタートアップの取り組み
- Thinker(別ページ): 近接触覚(近接覚)センサーとAIを備えたロボットハンドを開発する。補助金カタログへの登録(発表、2026年7月)のほか、新カテゴリー新設に幹事社として協力した(発表、2026年6月)。
- Closer: 小袋移載ロボット「PickPacker」に不定形物のバラ積みピッキング技術を搭載し、めんつゆの小袋を麺惣菜ラインに投入する工程で導入した。常時1,200食/時間を、同社調べで「業界最速」としている(発表、2025年3月)。この表現は同社の調査に基づく。