バイオマス発電

Biomass power generation

動植物に由来する有機物(バイオマス)を燃料に電気をつくる発電。木質チップの燃焼、下水汚泥や食品廃棄物のメタン発酵によるバイオガスの利用などがあり、再生可能エネルギー固定価格買取制度の対象。

詳細

概要

バイオマスは、環境省の導入マニュアルで「化石燃料を除く、動植物に由来する有機物である資源」と定義されています。バイオマス発電は、この資源を燃料にして電気をつくる発電方式です。再生可能エネルギーの一つとして、固定価格買取制度(FIT)の対象になっています。

仕組み

燃料の種類によって方式が分かれます。

  • 木質バイオマス: 林野庁の広報誌は、森林資源を発電や熱利用に使う「木質バイオマス」を取り上げ、山村地域に経済的な利益や新たな雇用を生み、地域活性化につながることが期待されると説明している。
  • メタン発酵: 生ごみ、下水汚泥などを微生物で発酵させ、メタンと二酸化炭素を主成分とする「バイオガス」を得る。環境省のマニュアルは、原料の固形物濃度を10%程度に調整する湿式と、15〜40%程度に調整する乾式を区別している。
  • 燃焼を伴わない方式: 後述のライノフラックスは、水溶液中の化学反応で電力を取り出す方式を開発している。

制度と産業での位置づけ

FIT制度は、再生可能エネルギーの電気を、国が定める期間、固定価格で電力会社が買い取る仕組みです。買取費用は、電気料金と合わせて回収する賦課金で賄われます。林野庁の広報誌は、制度開始時の買取価格案を、未利用間伐材等33.6円、一般バイオマス25.2円、建築リサイクル材13.65円(いずれも税込、案)と紹介しています。バイオマス発電では、未利用の間伐材や廃棄物系の資源など、燃料の種類ごとに買取価格が分けられています。

スタートアップの取り組み

  • ライノフラックス(別ページ): 京都大学の研究に基づく「湿式ケミカルルーピング技術」で、バイオマスを燃やさず発電しながら、純度99.9%以上のCO2を回収する。同社は従来のバイオマス発電の約2〜4倍の発電効率を見込む。1kWのプロトタイプで累計240時間超の運転を達成し(発表、2026年5月)、水ingと下水汚泥を対象にした実証を始めた(発表、2026年8月)。2027年に20kWのパイロット機、2028年に100kW級の商用初号機を目指す。
  • レノバ: 太陽光、風力、バイオマス、地熱、蓄電池などの再生可能エネルギー事業を開発・運営する。2000年5月設立、東京証券取引所プライム市場に上場している。

一次情報