BPO(業務委託)
Business process outsourcing (BPO)
業務プロセスを外部の事業者に委託する形態。総務省の情報通信白書は、システム運用管理の委託とは異なり、顧客対応などを含む業務プロセス全体を請け負うビジネスと説明している。
詳細
概要
BPO(Business Process Outsourcing、ビジネスプロセスアウトソーシング)は、業務プロセスを外部の事業者に委託する形態です。総務省の平成18年版情報通信白書は、BPOを、従来のシステム運用管理の委託とは異なり、顧客対応などを含む業務プロセス全体を請け負うビジネスと説明しています。委託する側にとっては、自社で抱える定型業務や専門業務を切り出して任せられることが利点です。
仕組みと留意点
システム運用の委託がITの運用を対象にするのに対し、BPOは業務そのものを受託します。受託側は人手の運用に加え、システムやAIなどの仕組みを組み合わせて業務を回します。白書は、長期的には委託する企業の業務やICTに関する知識・技能・能力が低下する可能性にも触れています。委託の範囲が広がるほど、委託側にノウハウが残りにくい点は検討事項になります。
産業・制度での位置づけ
白書が書かれた当時は、ソフトウェア企業の新しい事業としてBPOが注目されていました。スタートアップの事例では、就労困難者の就労機会づくりや農作業の代行など、対象が業務のさまざまな領域に及んでいます。たとえばVALT JAPANが受託した鎌倉市の事業は、市内在住の障害のある人やひきこもり状態にある人のうち就労に困難を抱える人にPC業務の就労機会を生み出すもので、発表では、デジタル人材の不足を背景にPC業務のアウトソーシング需要が高まっていると説明しています。
スタートアップの取り組み
- レグミンは、自律走行型の農業ロボットで農薬散布を代行する「農薬散布BPOサービス」を展開しています。2026年9月30日にアグリビジネス投資育成を引受先とする第三者割当増資を実施し、提供エリアの拡大とフランチャイズ拠点の立ち上げ支援などに充てるとしています(発表、2026年10月)。
- VALT JAPANは、障がい者等の就労困難者に特化した仕事受発注プラットフォームを運営し、鎌倉市の就労困難者特化型BPO事業を受託して「デジタル就労支援センターKAMAKURA」の運営を始めました(発表、2022年10月)。山形県では「デジタル業務BPOによる障がい者工賃向上事業」を受託しています(発表、2023年10月)。
- カラクリは、AIエージェントが初日から稼働することを前提に設計した、EC企業向けのBPOサービス「AgenticCS BPO」を発表しました(発表、2026年3月)。
- ARCRAは、不動産BPOのAAAコンサルティングと業務提携し、同社内に「AI戦略室」が設置されました(発表、2026年8月)。
- SoVaは、「freee AI BPOパートナー」に参画しました(発表、2025年9月)。
- nocallは、生成AI電話サービスを活かしたテレマーケティング代行「nocall BPO」を始めました(発表、2025年11月)。
- Sales Retrieverは、成果報酬型の「大手企業開拓支援BPOサービス」を提供開始しました(発表、2026年5月)。
- タックスナップは、確定申告アプリ「タックスナップ」で、AIとBPOを組み合わせた新プラン「レシート郵送プラン」をリリースしました(発表、2026年1月)。