CO2回収

CO2 capture

排ガスなどからCO2を分離して集める技術。化学吸収法、固体吸収法、膜分離法などがあり、貯留(CCS)や利用(CCU)の前段として、コスト低減が課題となっている。

詳細

概要

CO2回収は、火力発電所や工場の排ガス、製造プロセスのガスなどからCO2を分離して集める技術です。回収したCO2は、地下に貯留するCCSや、燃料・化学品などの原料に使うCCUの入口になります。NEDOの資料は、CCUS/カーボンリサイクルの基盤となる低コストのCO2分離回収技術の確立を課題とし、2050年までにCO2分離回収コストを1,000円/t-CO2とする目標を掲げています。

仕組み

NEDOの資料は、分離・回収の個別技術として次の3つを示しています。

  • 化学吸収法: 吸収液にCO2を吸わせて分離する。資料には化学吸収法(DEA)の記載がある。
  • 固体吸収法: 固体の吸収材でCO2を捕捉する。資料のプロジェクトでは、石炭燃焼排ガスへの適用を想定し、40 t-CO2/日相当の固体吸収材の循環などを目標にしている。
  • 膜分離法: CO2を選択的に通す分離膜を使う。燃焼前回収用(高圧ガス対象)の分離膜の研究開発が含まれている。

市場・制度での位置づけ

経済産業省のカーボンリサイクル技術ロードマップでは、CO2分離・回収の個別技術として「固体吸収法」と「膜分離法」が、目標値とともに明記されています。グリーンイノベーション基金事業「CO2の分離回収等技術開発プロジェクト」も、CO2分離回収コストの削減を目標にしています。回収の対象は、大規模排出源が中心でしたが、排出量の小さい設備に向けた装置も出てきています。

スタートアップの取り組み

  • JCCL: 九州大学で開発した「アミン含有ゲル固体吸収剤」を使い、減圧操作でCO2を脱着させる固体吸収方式の回収装置を開発する。2025年6月には、家庭用ガス給湯器の排気ガス(CO2濃度5.7%)から99%以上の高濃度にCO2を回収したと発表した(発表)。2026年8月には、1日約30kgのCO2を回収できるコンテナ型装置を発表した(発表)。
  • ライノフラックス: 湿式ケミカルルーピング技術で、バイオマスから発電しながら純度99.9%以上のCO2を回収する(発表、2026年8月)。2024年10月の初回調達の発表では、商用化を2028年と見込んでいる。
  • OOYOO: 省エネルギーでコンパクトなCO2回収システムを可能にする、低コストのCO2分離膜を開発している。京都大学発。

一次情報