積算

Construction cost estimation

工事に必要な材料・労務・機械などの数量と単価から、工事費を算出する作業。公共工事では、予定価格を適正に定めるための積算基準がある。数量を拾い、材料・労務・機械の単価を当てはめて算出し、デジタル化の対象にもなっている。

詳細

概要

積算は、工事に必要な材料、労務、機械器具などを見積もり、単価を掛けて工事費を算出する業務です。国土交通省は、公共工事の予定価格を適正に算出して発注の公平性と透明性を確保するために、土木工事費積算要領と積算基準を定めています。

仕組み

土木工事では、積算基準の中核に「土木工事標準歩掛」があります。全国の施工実態調査に基づき、施工に要する標準的な労務、材料、機械等の所要量を設定したものです。国土交通省発注工事の予定価格は、土木工事標準歩掛や施工パッケージ型積算方式などで算出します。

建築では「公共建築工事標準単価積算基準」(令和8年3月11日最終改定)が、公共建築工事の工事費積算に用いる単価と価格の基本的事項を定めています。

  • 複合単価: 材料、労務、機械器具、専門工事業者等の諸経費と、単位施工当たりの所要量からなる歩掛りに、材料単価、労務単価、機械器具費などを乗じて算定します。労務単価は「公共工事設計労務単価」によります。
  • 市場単価: 元請業者と下請の専門工事業者間の取引の調査結果に基づく、単位施工当たりの価格です。
  • 歩掛り: 材料の所要量には端材等の割増しを含み、労務は平均的能力の作業員による標準作業量とされています。

実務上の課題

数量を図面から拾い出し、単価を当てはめる作業は、図面や仕様書の読み取りに経験が要るため、人手と時間がかかります。この数量拾いと見積もりの工程が、デジタル化やAI活用の対象になっています。

スタートアップの取り組み

  • H2Corporationは、積算業務の自動化システム「AI積算」を提供しています。Spiral CapitalとジャフコグループをリードにプレシリーズAで3.1億円の資金調達を発表し(発表、2024年8月)、BuiltWorlds Tokyo 2024のスタートアップ・コンペで1位を受賞しました(発表、2024年10月)。
  • Prefabは、図面から部材を自動認識し、見積もり(積算)業務の効率化を目指す建設業向けAI SaaSを提供しています。電気工事の積算の数量拾いをAIで高速化するデモ動画を公開しました(発表、2025年10月)。
  • CORDERは、建設業界の積算業務をデジタル化し、特化型クラウドソーシングによる建築積算の代行サービスを提供しています。

一次情報