コンタクトセンター
Contact center
企業が顧客からの問い合わせや手続きの依頼を受け付ける窓口を、電話だけでなくチャットやメールなど複数の手段で担う組織。近年は音声AIやFAQ検索による自動化が進んでいる。
詳細
概要
コンタクトセンターは、企業が顧客からの問い合わせ、修理や返品などの受付、各種手続きの依頼に対応する窓口です。電話を中心とした窓口は一般にコールセンターと呼ばれ、コンタクトセンターは電話に加えてメールやチャットなどの手段も扱う窓口を指す言葉として使われます。顧客が必要なときにつながり、正確な回答や手続きが得られることが、運営上の基本的な課題です。
仕組みと要点
典型的な構成は、顧客の入口となる電話やWebの窓口、オペレーターが参照するFAQやマニュアルなどのナレッジ、顧客情報を管理するCRM、通話後の記録や申請書類の作成といった後続処理です。近年は、この各段階にAIを入れる動きがあります。
- 入口: 音声AIが電話の一次応答や修理の切り分けを行う。
- 自己解決: 意図を読み取る検索で、顧客がWebのFAQから自分で答えにたどり着けるようにする。
- 後続処理: 本人確認、CRMへのデータ連携、申請書類の作成、社内チケットの起票などを自動化する。
現場の課題
カラクリの発表では、『コールセンター白書2025』を引用し、市場の平均放棄呼率が12.2%に上昇して3年連続で悪化していること、通話後の事務処理時間(ACW)が平均6分に長期化していることが挙げられています。また、通話時間や応答件数に応じた従量課金が主流のため、問題が解決せず有人転送が増えるほどベンダーの収益が増える構造があるとも指摘されています。Helpfeelの発表では、東北電力で引越しシーズンに問い合わせが急増し電話がつながりにくくなっていた事例が示されています。
スタートアップの取り組み
- カラクリは、カスタマーサポート向けのAIを提供し、コンタクトセンター向けの音声エージェント「KARAKURI voice agent」で、通話後の社内手続きまで自動で完結させ、完結件数に応じて課金する成果連動型の課金を実証しています(発表、2026年5月)。
- Rechoは、AIコンタクトセンターサービスを提供し、「Recho AI Voice Agent」がハイアール関連の洗濯機カテゴリーで、問診による修理の切り分けから修理受付までを対応しています(発表、2026年9月)。
- Helpfeelは、意図予測検索を備えた自己解決AIを提供し、東北電力では電話問い合わせが前年比で約20%減ったと発表しています(発表、2026年7月)。
- フライルは、コンタクトセンターやCX業務を担うAIエージェント「Flyle」を提供しています。
上記の数値はいずれも各社の発表によるもので、第三者による検証は示されていません。