企業版ふるさと納税

Corporate hometown tax donation

地方公共団体の地方創生の取組に企業が寄附した場合に、法人関係税から税額控除を受けられる制度(地方創生応援税制)。2016年度に創設され、最大で約9割の軽減効果がある。

詳細

概要

企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)は、地方創生の取組に対して企業が寄附をした場合に、法人関係税を税額控除する制度です。内閣府の資料では、地方創生の充実強化に向けて民の力を活用し、地方への資金の流れを生み出す目的で、2016年度(平成28年度)に創設されたと説明されています。対象となる地方公共団体は、地方版総合戦略を基に地域再生計画を策定する必要があります。

仕組みと要件

  • 寄附は10万円以上が対象です。
  • 寄附を行う企業への経済的な見返りは禁止されています。ただし、自治体のホームページや広報誌での寄附企業名の紹介や、公正なプロセスを経た自治体との契約などは可能とされています。
  • 本社が所在する地方公共団体への寄附は対象外です。東京都、および地方交付税の不交付団体で三大都市圏の既成市街地等に所在する市区町村も、制度の対象外です。
  • 企業の人材を地方公共団体等に派遣し、人件費分の寄附を合わせて行う「人材派遣型」としても活用できます。

税額控除のしくみ

通常の寄附は損金算入により約3割の軽減がありますが、企業版ふるさと納税では、これに税額控除の最大6割が加わり、最大で約9割が軽減され、企業の負担は約1割になると示されています。例として、1,000万円を寄附すると最大約900万円の法人関係税が軽減されます。税額控除の内訳は次のとおりです。

  • 法人住民税:寄附額の4割を税額控除(法人住民税法人税割額の20%が上限)
  • 法人税:法人住民税で4割に達しない場合、その残額を税額控除。ただし寄附額の1割が限度(法人税額の5%が上限)
  • 法人事業税:寄附額の2割を税額控除(法人事業税額の20%が上限)

実績と位置づけ

内閣府の資料には、2024年度(令和6年度)の実績として、寄附額631.4億円(前年比34%増)、寄附企業8,464社(前年比10%増)が示されています。計画策定自治体は2026年4月1日時点で1,613団体です。自治体にとっては民間資金を活用した地方創生の取組の活性化や、企業とのパートナーシップの構築、企業にとっては社会貢献を通じたイメージアップや地域資源を生かした新しい事業の展開といったメリットが挙げられています。

スタートアップの取り組み

  • Staywayは、補助金クラウドの運営会社として、岐阜市へ企業版ふるさと納税により300万円を寄附しました(発表、2026年9月)。
  • CommerceXホールディングスは、企業版ふるさと納税を活用して広島市に防災備品を寄附し、感謝状を受けました(発表、2026年10月)。
  • Socialupsは、起業家支援や新規事業開発支援を手がける新潟市の企業で、イノベーションプログラムの企画運営や創業支援を行っています。

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