深層学習
Deep learning
層を何段にも重ねたニューラルネットワークを使う機械学習の手法。データから注目すべき特徴を自動で見つけ出せる点が従来の機械学習と異なり、画像認識や音声認識、医療データの解析などに使われる。
詳細
概要
深層学習(ディープラーニング)は、多層のニューラルネットワークを使う機械学習の手法です。総務省の情報通信白書では、AI全体の中に機械学習があり、その中の一手法として深層学習が位置づけられています。「深層」は、ネットワークが多くの層で構成されていることを指します。
仕組み・要点
ニューラルネットワークは、入力されたデータを層ごとに変換しながら、分類などの出力に至る仕組みです。学習では、データのパターンを認識できるようにネットワークを調整し、その結果できた学習済みモデルを新しいデータに適用します。
従来の機械学習では、何に注目するかを人が決める必要がありました。深層学習では、システム自身が必要な特徴量を見つけ出すため、人が事前に注目点を指定しなくてもよい点が大きな違いとされています。
発展の背景と限界
白書は、GPUをはじめとする計算能力の向上と、インターネット上のデータの増加が、大規模なネットワークの学習を現実的にしたと説明しています。一方で、一般に大量の学習データが必要であり、ノイズ除去やラベル付けなどの前処理が必要な場合があること、AIが判断した根拠を人が理解しにくいという懸念があることも指摘されています。
スタートアップの取り組み
医療分野では、深層学習を使った解析が製品や研究に使われています。
- カルディオインテリジェンス: ディープラーニングを用いた長時間心電図解析ソフトウェア「SmartRobin AIシリーズ」を販売(発表、2022年4月)。7日分の心電図を30分以内に解析し、心房細動の特徴が顕著な波形へ少ないクリック数で到達できるとしています。クラウド型のソフトウェア医療機器で、市販後の学習によって性能が変わることはないとされています。
- nonat: 妊婦から取得できる生体情報と胎児由来のシグナルの関係を深層学習で解析する臨床研究を、医療法人セントポーリア操レディスホスピタルと開始(発表、2023年12月)。院外で子宮内環境の客観的な指標を得られるアルゴリズムの開発を目指し、医療機器(SaMD)としての薬事承認を目標にしています。
- BlueWX: NEDOのディープテック・スタートアップ支援事業に、「深層学習を用いた乱気流・風予測システムの開発」というテーマで採択されています。