環境価値
Environmental value
詳細
概要
環境価値は、再生可能エネルギーによる発電や、自然環境の保全などが持つ、環境面の価値を指す言葉です。電気そのものとは切り離して証書やクレジットの形で取引でき、企業が自社の電力使用に伴う排出量の算定に使います。エナーバンクは、事業内容として、環境価値取引プラットフォームの運営、グリーン電力証書の発行、FIT非化石証書の代理購入、J-クレジットの販売を挙げています。
仕組みと使われ方
エナーバンクの発表では、再エネ電力への直接の切り替えが難しい場合でも、FIT非化石証書を使って電力使用に伴う環境価値を取得すれば、Scope 2排出量を実質ゼロとして算定できるとしています。設備投資や電力契約の変更を伴わずに脱炭素対応を進められ、全国の拠点や複数の事業所でも展開しやすい取り組みだと説明されています。
事例として、じげんの国内グループ全拠点で消費する電力量に相当するトラッキング付きFIT非化石証書を、環境価値取引サービス「グリーンチケット」を通じて調達しました。2024年度は年間電力使用量798,682kWhに対して証書800,000kWh、2025年度は889,879kWhに対して950,000kWhを購入し、いずれも「実質再エネ100%達成」としています。
もう一つの形は、自然や農地の持つ価値に着目するものです。Blue Farmは、企業が応接室やセミナーで出す飲料をお茶飲料に置き換えることで、茶畑の保全、炭素削減、地域資源の活用、生物多様性の保全といった効果が得られるとしています。取り組みの可視化のダッシュボードを提供し、統合報告書、サステナレポート、CDP開示に活用できると説明しています。同社は、日本全国で約900億円の価値があるとされる茶畑の環境効果を顕在化させるとしています。これらの数値や効果は発表元の説明で、第三者による検証結果は示されていません。
スタートアップの取り組み
- Blue Farmは、茶畑をサービス化し、生産基盤と環境価値を提供する事業を静岡県浜松市で展開しています。2025年2月には、茶畑のサブスクサービス「ChaaS(茶畑 as a Service)」の提供開始を発表しました(発表、2025年2月)。
- エナーバンクは、電力オークション「エネオク」や環境価値プラットフォーム「グリーンチケット」を運営しています。2026年5月には、グリーンチケットでの調達支援により、じげんの国内グループ全拠点のScope 2排出量を実質再生可能エネルギー100%にしたと発表しました(発表、2026年5月)。