経費精算システム

Expense management system

経費精算システムは、従業員の経費の申請・承認・精算をクラウド上で行うためのソフトウェア。領収書の読み取りや交通費の自動計算、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応を備えるものが多い。

詳細

概要

経費精算システムは、交通費、出張費、接待交際費などの経費について、従業員の申請、上長の承認、経理の確認、精算までを一つの流れで扱うソフトウェアです。紙や表計算ソフトによる申請を置き換え、入力の手間や差し戻しを減らすことが目的です。近年は、領収書の電子データの保存に関する税務上のルールへの対応も機能の中心になっています。

仕組みと要点

典型的な機能は、申請フォームの用意、多段階承認、会計ソフトへのCSV出力やAPI連携です。入力負担を減らす機能として、出発地と到着地から交通費を経路に沿って計算する機能や、領収書をAI OCRで読み取って金額・日付・店名・インボイス登録番号を取り込む機能があります。

制度との関係

国税庁の「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」(令和8年7月)は、所得税・法人税の保存義務者が取引情報(注文書、領収書等に通常記載される事項)を電磁的方式で授受した場合、その取引情報を電磁的記録により保存しなければならない制度であると説明しています。電子取引には、電子メール(添付ファイルを含む)やインターネット上のサイトを通じた授受などが含まれ、保存範囲は書類を紙で保存する場合と変わりません。売上や仕入だけでなく、水道光熱費や旅費交通費など仕入以外の事業上の費用に係るものも保存範囲に含まれるとされています。

このため、経費精算で受け取る領収書データの扱いが、システム選びの論点の一つになります。検索機能の確保など保存時の要件も同資料に整理されています。

スタートアップの取り組み

  • トランスファーデータは、旧「ビズトラ」をリニューアルしたクラウド型経費精算サービス「AI Expense」を2026年6月から提供しています。初期費用は0円で、1人あたり月額200円(Standard)と400円(Pro、AI OCRによる領収書の自動読み取りなどを追加)の2プランです。電子帳簿保存法・インボイス制度への対応や、出張管理の「AI Travel」との連携を備えます(発表、2026年6月)。
  • LayerXは、AIを活用した業務システムや企業向けクラウドを開発・提供しており、経費精算・請求書処理などの領域を扱っています。
  • TOKIUMは、経費管理や契約管理などのビジネススペンドマネジメント(BSM)向けSaaSを開発・提供しています。

一次情報