人流分析
Foot traffic analysis
詳細
概要
人流分析は、人がいつ、どこに、どれだけいて、どのように動いているかを、データから把握する分析です。国内では、携帯電話やスマートフォンの位置情報を統計的に加工したデータが使われる例があります。店舗や施設、商圏の来訪状況は現地での人数カウントだけでは把握しにくく、その代わりにデータを使って来訪者の規模や属性、行動を可視化することが課題として挙げられます。
仕組み・要点
下記の事業者の発表から読み取れる構成要素は次のとおりです。
- 位置情報データ: データワイズが使うドコモGPS統計データは、NTTドコモのアプリ利用者から許諾を得て送信される携帯電話の位置情報を、総体的かつ統計的に加工したものです。位置情報は最短5分ごとに測位され、個人を特定する情報は含まれないと説明されています。
- 他のデータとの掛け合わせ: GROWTH VERSEの「ミセシル」は、約3,000万人分の位置情報、約4.8億UBのWEB閲覧履歴、約1.8億枚の購買レシートデータ、国勢調査データを掛け合わせて分析するとしています。
- 分析の切り口: 時間帯や場所ごとの年代・性別ごとの人数、来訪者数、国籍別内訳、滞在時間分布、時間帯別・曜日別の来訪者数などが、各社のツールで確認できる項目として挙げられています。
用途と動向
データワイズは、都市開発、流通小売の新規出店、自治体の観光行動調査、イベント時の交通量最適化などの分析を支援するとしています。インバウンド版では、主な利用者として自治体と流通小売企業が挙げられています。2025年11月からは、従来は2か月前までの確定値だけだったところに、最短で前週までの速報データと年代データが加わり、直近のイベント期間の把握や販促判断に使えるようになりました。
スタートアップの取り組み
データワイズは、ドコモGPS統計データを活用した人流分析ツール「Datawise Area Marketer」を提供しています。ダッシュボードのグラフをA4縦のレポートとして一括出力できる印刷機能を2024年7月23日から追加する予定と発表しました(発表、2024年7月)。また、訪日外国人の来訪・移動を分析する「インバウンド版」に、速報値データと年代データを追加しています(発表、2025年10月)。
GROWTH VERSEは、自店・競合店・商圏の人流を分析するAI Agent「ミセシル」を提供しています。横浜駅西口の複合商業施設「ハマボールビルディング」では、リノベーション前後の来館状況の比較やフロア別・若年層の来館傾向の把握を目的に採用されました(発表、2026年9月)。三菱地所の空港事業では、空港の前後の人流データを活用した路線誘致・プロモーション施策についての導入インタビューが公開されています(発表、2026年9月)。