棚卸

Inventory counting

棚卸は、倉庫や店舗、現場にある物品の実際の数量を数え、在庫データと突き合わせる作業。人手と時間がかかり、担当者の知識に左右されやすいことから、重量センサーやAIを使った効率化が進んでいる。

詳細

概要

棚卸は、倉庫・店舗・工事現場などにある物品の実際の数量を確認し、システムや帳簿上の在庫と照らし合わせる作業です。ZAICOのプレスリリースは、棚卸を「多くの企業にとって必須業務」であり、多大な時間と労力を要して生産性のボトルネックになりやすい業務と述べています。

現場での課題

各社の発表からは、次のような課題が読み取れます。

  • 時間と人手: 新宿ワシントンホテルは、本館1,281室分のアメニティや備品の棚卸を月1回、2名体制で実施していたと述べています。配電資材を扱うシンデンは、約400品目の資材を倉庫で手作業中心に管理し、全数の棚卸に半日近くかかることがあったとしています。
  • 属人化: 棚卸には商品知識が必要なため、特定の担当者に負担が集中しやすいとされています。発注も担当者の判断と経験に頼る場合があります。
  • 確認のしにくさ: 現場任せになりやすく、管理者が後から正しく実施されたかを確認しにくい点も課題に挙げられています。
  • 数え間違い: ネジや錠剤のような小物、密集した食品などを目視で数える場合、数が増えるほど間違いが起きやすいとされています。

効率化の方法

棚卸の効率化には、大きく二つの方向があります。

  1. センサーで常時把握する: 重量計で在庫の重さを測り、重量から数量を算出してクラウドに送る方式です。棚卸の作業そのものを減らし、実在庫をリアルタイムに把握しやすくします。
  2. 画像・動画をAIで数える: スマートフォンで撮影した写真や動画から、AIが物品を識別して数える方式です。撮影した動画は実施の記録として残り、後から見直せます。

スタートアップの取り組み

エスマットは、在庫の重量を測るセンサーとクラウドを連携させるIoT在庫管理SaaS「SmartMat Cloud」を提供しています。シンデンの事例では、発注に約70分かかっていた作業が約5分、棚卸が約4時間から約30分になったと発表しています(発表、2026年2月)。新宿ワシントンホテルでは、IoT重量計で実在庫を見える化し、棚卸の自動化と発注までの省人化を図ったとしています(発表、2026年1月)。

ZAICOは、クラウド在庫管理「zaico」で、棚卸の様子を撮影した動画をAIが解析して物品の識別と数量カウントを行う「動画でAI棚卸」(ベータ版)をリリースしました。結果は管理画面で利用者が確認・修正して確定し、動画は証跡として残るとしています(発表、2026年3月)。さらに、写真から物品の数をAIが数える「AIカウント」(ベータ版)を2026年8月31日に提供開始しました。事前に対象物品の画像を学習させる必要がなく、処理は約1.5秒と説明されています(発表、2026年9月)。

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