乗合代理店

Multi-insurer agency

複数の保険会社の商品を取り扱う保険代理店。商品を比較したり特定の商品を推奨したりして販売する際の説明義務や体制整備が、令和7年の保険業法改正に伴う内閣府令と監督指針の整備で強化されている。

詳細

概要

乗合代理店は、複数の保険会社から委託を受け、それぞれの保険商品を取り扱う保険代理店です。顧客の事情に合わせて複数社の商品を比べて提案できる一方で、どの商品を、どんな理由で勧めるのかが顧客に見えにくいという課題があり、金融庁は比較推奨販売の適正化に取り組んでいます。

仕組み・要点

金融庁の資料によると、複数の保険商品を比較する、または特定の保険商品を推奨して販売する場合(比較推奨販売)には、その販売方法に応じた説明を行う義務があります。単に「経営方針」などと書くだけでは足りず、顧客にとって提案商品が最適と考えた具体的な理由を説明することが求められています。

背景には、損害保険会社からの便宜供与の実績などを理由に特定社の商品を推奨しながら、顧客にはその理由を明かさない事案がありました。損害保険業の構造的課題に関する有識者会議(2024年6月)と金融審議会のワーキング・グループ(同年12月)の提言を受け、令和7年の保険業法改正に係る内閣府令や監督指針の整備が進められています。

市場・制度での位置づけ

乗合代理店には、保険業法第294条の3に基づく体制整備義務があります。金融庁は、この義務に基づく取組を通じて比較推奨販売が適切に行われることを期待するとしています。2026年8月28日に公表されたパブリックコメントの結果では、意見募集に133先から計759件の意見が寄せられました。この資料では、改正後の内閣府令は令和10年(2028年)3月1日から施行され、監督指針も同日から適用されると示されています。施行日や適用日を待たず、できる限り速やかに体制整備を行うことが望ましいとも述べられています。

また、2026年3月30日公布の内閣府令等では、規模の大きい乗合代理店を対象に、営業所ごとの法令等遵守責任者の配置、本店での統括責任者の配置、苦情処理体制や内部監査・社内通報の体制の整備などが定められました。

スタートアップの取り組み

TFPグループは、東京都港区赤坂に本社を置き、乗合の保険代理店業を行うとともに、保険管理アプリ「保険マネージャー」やAI証券読取「保険カルテ」などのInsurTech・Fintechプロダクトを開発しています。

アドバンスクリエイトは、保険比較サイト「保険市場」を運営する保険代理店です。1995年10月に設立され、大阪市中央区に本社を置き、保険代理店事業、メディア事業、再保険事業、ASP事業などを行っています。東証プライム市場に上場しています。

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