オフサイトPPA
Off-site PPA (PPA)
需要地から離れた場所にある再エネ発電所と、電力の購入者が、あらかじめ合意した価格と期間で電力を売買する契約。電力は一般の電力系統を通して届けられ、フィジカルとバーチャルの2形態がある。
詳細
概要
オフサイトPPA(オフサイトコーポレートPPA)は、需要地ではない場所に設けた再エネ発電所でつくる電力を、電力系統を通して購入者に供給する契約方式です。環境省の資料は、再エネ電源の所有者である発電事業者(開発事業者や投資家を含む)と電力の購入者が、事前に合意した価格・期間で再エネ電力を売買する契約と定義しています。PPA は Power Purchase Agreement(電力購入契約)の略です。
仕組み・要点
- 形態: 電力を購入者に届けるフィジカルPPAと、電力は市場などに売り、環境価値だけを購入者に移すバーチャルPPAがあります。フィジカルPPAは30分や1時間ごとの同時同量を担保する必要があり、バーチャルPPAは契約価格と市場価格の差金決済です。契約期間はどちらも5年から20年程度とされています。
- 日本での実現方法: 電気事業法のもとでは、発電事業者と需要家が直接契約する「直接型」と、間に小売電気事業者が入る「間接型」が考えられます。
- 長所と短所: 双方にとって、電力の売買価格を中長期で固定でき、価格変動リスクを避けられます。オンサイトより大規模に調達できる点も挙げられます。一方、長期の固定による機会損失や、購入者の拠点移転・閉鎖に伴う契約解除の負担などがあります。
位置づけと事例
環境省の資料は、オフサイトPPAのように再エネ設備を新たに増やす取り組みは「追加性」があるとして、高く評価される流れがあると説明しています。RE100 参加企業の再エネ調達手法のうち、2023年はPPAが全体の27%で、その内訳はフィジカルが約49%、バーチャルが約51%です。国内の例として、マツダと東洋シートが中国電力を介して約4.9MWの太陽光の電力を受ける事例などが紹介されています。
スタートアップの取り組み
- 株式会社アスソラは、コーポレートPPAを通じた再エネの開発と供給を行い、高圧太陽光と蓄電池に注力しています。2025年1月29日から、東北電力を介してNTTドコモの東北・新潟エリアの自社ビルに電力を供給しています。太陽光は6地点で合計の定格出力6,346kW、ドコモの当該ビルの年間電力量の約2割が再エネ由来になり、年間約4,800トンのCO2削減を見込みます(発表、2025年2月)。
- 株式会社アスソラ(同社の別の掲載)も同じ取り組みを発表しています。