オフショア開発

Offshore development

システムやソフトウェアの開発を、海外の開発会社や拠点に委託・移管して進める形態。時差や品質管理、属人化が運用上の論点になる。

詳細

概要

オフショア開発は、システムやソフトウェアの開発工程の一部または全部を、海外の開発会社や自社の海外拠点に任せる進め方です。日本の企業がベトナムなどの開発チームと組む例があり、開発リソースの確保や体制の拡大を目的に使われます。一方、離れた場所のチームで品質を揃えるには、テストや運用の仕組みを整える必要があります。

運用上の論点

MagicPodの2件の発表から、現場の課題が読み取れます。VNEXT(本社ベトナム・ハノイ)は、日本でのソフトウェア受託開発を主力とするIT総合サービス会社で、東京・大阪・福岡とハノイ・ダナンで事業を展開しています。同社はオフショア開発で、テスト品質が特定のメンバーのスキルや経験に依存する「属人化」を課題としていました。SeleniumやAppiumなどの従来の自動化ツールはコーディングスキルが前提となり、チーム全体への展開が難しかったとされています。

時差の使い方も論点です。日本とベトナムの時差は2時間で、VNEXTではベトナム側の業務終了時にテストをセットすると、翌朝には結果が揃う運用になったと説明されています。

ポーターズ(東証グロース上場)の事例では、機能拡張に伴ってマニュアルテストの工数が増え、約3万件のフルテストに約3カ月かかり、ミドルウェアのバージョンアップ期間中は新規リリースが止まることが課題でした。自動テストのノウハウをベトナムのオフショアパートナーであるVNEXTに移管し、現在はベトナム側のメンバーが自走で運用していると述べられています。

位置づけ

どちらの事例も、開発を海外に任せるだけでなく、テストの自動化によって品質を保つ運用に重点が置かれています。数値はMagicPod社の発表に基づくもので、第三者による検証が示されたものではありません。

スタートアップの取り組み

  • MagicPodは、モバイルアプリとブラウザ向けのノーコードのE2Eテスト自動化ツール「MagicPod」を提供しています。VNEXTでは2023年4月に本格導入し、リリースごとの回帰テスト期間が2〜3日から半日以下に短縮され、マニュアルテストチームの工数は従来の2割減になったと発表しています(発表、2026年6月)。ポーターズでは2023年11月に導入し、フルテストの期間が3カ月から約2週間に短縮され、1回あたり約500万円のコスト削減になったとしています(発表、2026年6月)。
  • エアトリは、オンライン旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営し、オフショアIT開発、訪日観光、Wi-Fiレンタル、メディア、クラウドなど複数の事業を展開する企業です。2016年に上場し、東証プライム市場に属します。

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