OCR(光学文字認識)
Optical character recognition (OCR)
紙や画像に写った文字を読み取り、コンピュータで扱える文字データに変換する技術。請求書・図面・レシートなど、紙や画像の書類をデータ化する場面で使われる。
詳細
概要
OCR(Optical Character Recognition、光学文字認識)は、紙の書類や画像に写っている文字を読み取って、検索や集計ができる文字データに変換する技術です。人が目で読んで入力していた図番、金額、品名などを機械が読み取ることで、入力の手間と時間を減らすことが目的です。近年は、OCRで文字を読み取ったあとに生成AIなどで内容を判別・整理する使い方が、各社の発表に見られます。
仕組みと使われ方
基本の流れは、書類をスキャンまたは撮影して画像にし、画像から文字の領域を見つけ、文字を認識してテキストに置き換える、というものです。読み取り結果には誤りが出ることがあるため、実際のサービスでは、読み取れなかった箇所や誤りを人が確認・修正して保存する工程を置く例があります。
以下のスタートアップの発表から、用途の例が読み取れます。
- 請求書など帳票の画像を読み取り、データに変換する。読み取れなかった箇所は手作業で修正して保存する。
- 製造業の図面に書かれた図番や製品名を読み取り、システムに登録する。
- 店舗で受け取ったレシートの画像を解析し、購買の証明や購買データの蓄積に使う。
産業での位置づけ
OCRは、紙の書類が残る業務の電子化の入口として、経理、製造、不動産・建設、小売販促などで使われています。単独のソフトウェアとして使われるほか、図面管理や帳票作成、販促施策といった業務システムの一機能として組み込まれる形が、以下の事例で確認できます。
スタートアップの取り組み
- SUSHI TOP MARKETINGは、レシート販促ソリューション「SUSHI TOP OCR」(特許出願中)を提供しています。利用者がレシート画像をアップロードすると独自のAIエージェントが自動で解析し、指定条件を満たした利用者にNFTを自動で発行します。商品・金額・決済手段の判定、画像生成AIによる偽造や同一レシートの再提出の検知、店舗別・日付別・時間帯別の購買データの蓄積と分析レポートの出力が機能として示されています(発表、2026年3月。サービス紹介動画の公開は発表、2026年9月)。
- mignは、生成AIを活用して紙の請求書のデータ化(OCR)や、過去のデータを用いた新たな書類の作成ができる「readin」をベータ版でリリースしました。請求書などの画像をOCRで読み取ってデータに変換し、品目を入力すると過去のデータから類似したデータを抽出して表示します(発表、2024年7月)。
- Fact Baseは、製造業向け図面管理SaaS「ズメーン」に、高速文字認識とGPT-4oを組み合わせた図面取り込み機能を搭載しました。図面に書かれた文字をAIが読み取り、判別し、登録するまでを自動で行い、従来はオペレーターが手動で入力していた図番や製品名などをまとめて判別して登録します。PDFの図面をドラッグ&ドロップすると入力をAIが実行します(発表、2024年6月)。