第III相試験(治験)

Phase 3 clinical trial

治験の第I相、第II相に続く段階。第I相、第II相より多くの患者を対象に、治験薬の有効性と安全性を標準治療などと比較して確かめる試験で、通常は患者を無作為に2群に分けて行う。

詳細

概要

第III相試験は、治験の第I相、第II相に続く段階です。国立がん研究センターの説明では、治験薬の有効性と安全性を標準治療と比較する試験で、第I相、第II相より多くの患者を対象にし、通常は患者を無作為に2群(または3群)に分けて行います。標準治療薬がない場合は、プラセボ(偽薬)と比較することもあります。

仕組み

第I相では安全性と投与量を、第II相では病気の状態を特定した患者での有効性と安全性を調べます。第III相は、そこで得られた結果が、より大きな集団でも当てはまるかを確認する位置づけです。国立がん研究センターは、第II相が希少がんなどでは承認申請につながることもあると説明しています。

制度上の手続き

治験を始める際には、治験依頼者や自ら治験を実施する医師が治験計画を厚生労働大臣に届け出ます。実際の提出先は医薬品医療機器総合機構(PMDA)で、届出から30日が経過するまで治験を医療機関に依頼できません。

位置づけ

第III相は、第II相までに得られた有効性と安全性の結果を、より多くの患者で確かめる段階です。下記の事例では、海外企業との提携によるグローバルな試験の推進や、放射性医薬品の第III相試験の実施といった形で進められています。

創薬支援との関係

AMEDの「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」は、非臨床試験、第1相・第2相臨床試験、探索的臨床試験の段階にある医薬品等の開発を対象にしており、第III相より前の段階が中心です。

スタートアップの取り組み

ジェイファーマは、横浜の創薬企業で、LAT1阻害剤のナンブランラト(JPH203)を難治性胆道がんで開発しています。Unipharとの間で、JPH203のグローバル第3相試験の推進に向けた戦略的提携の成果を発表しました(発表、2026年6月)。

リンクメッドは、千葉県千葉市で銅64(64Cu)を用いたがんの治療と診断のための放射性医薬品を開発しています。主力候補の64Cu-ATSM(LM001)は、再発・難治性の悪性神経膠腫を対象に第III相試験を実施中です。

一次情報