産後ケア
Postpartum care
出産後1年以内の母子を対象に、助産師などが母親の心身の回復や育児を支える母子保健の事業。母子保健法に基づき市町村が実施し、宿泊、通所、居宅訪問の3つの型がある。
詳細
概要
産後ケアは、出産後の母親の身体的な回復と心理的な安定を促し、母親が自分でケアする力を育て、母子の愛着形成を助けて、家族が健やかに育児できるよう支える取り組みです。こども家庭庁のガイドライン(令和8年3月)では、母子保健法第17条の2第2項に基づき、市町村が実施する「産後ケア事業」として整理されています。
仕組み
- 実施主体: 市町村。趣旨を理解し適切な実施が期待できる団体に、事業の全部または一部を委託できます。
- 対象: 出産後1年以内の母親と、自宅で養育できる乳児。産後ケアを必要とする人が対象で、初産か経産かは問いません。
- 担当者: 助産師、保健師、看護師のいずれかを常に1名以上置きます。
- 内容: 母親への身体的ケア、授乳のためのケア(乳房ケアを含む)、心理的ケア、育児の手技の指導と相談、家族との関係調整、地域の社会資源の紹介など。
- 型: 短期入所(ショートステイ)型、通所(デイサービス)型、居宅訪問(アウトリーチ)型の3種類。短期入所型の利用期間は原則7日以内で、1名以上の助産師等の看護職を24時間体制で配置します。
- 費用: 市町村は利用者から利用料を徴収できます。負担軽減措置の導入に努めることとされています。
制度上の位置づけ
ガイドラインによると、母子保健法の改正により令和3年度から、市町村に産後ケア事業の実施が努力義務とされました。さらに、子ども・子育て支援法の改正で、令和7年4月から産後ケア事業は「地域子ども・子育て支援事業」に位置づけられ、都道府県は市町村をまたぐ広域的な調整を担うことになっています。
スタートアップの取り組み
- BEFFYは、ベビーグッズの口コミサイト「Babiew」を運営する企業です。日本最大級をうたう産後ケアホテル「マームガーデンリゾート葉山」を運営する株式会社マムズと業務提携し、宿泊者や見学者への製品サンプリング、施設内でのタッチ&トライ、施設から口コミページへのQRコード連携などを行うと発表しています(発表、2025年6月)。
- ジョサンシーズは、助産師による妊娠から育児までのサポートを行う「ジョサンシーズ」を運営し、低月齢ベビーシッターや産院連携事業を展開しています。