パブリックテック
Public tech (GovTech)
詳細
概要
パブリックテックは、自治体や官公庁を中心とする行政・公共サービスの領域で、デジタル技術を使って課題を解く分野です。海外ではGovTechとも呼ばれます。オンライン申請、AIの活用、住民との意思疎通など、行政手続きや業務をデジタル化して、住民の利便性を高め、職員の負担を減らすことが目的です。
制度と政策の枠組み
総務省の「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」(令和2年12月25日)は、対象期間を2021年1月から2026年3月までとしています。重点取組事項として、自治体の情報システムの標準化・共通化、マイナンバーカードの普及促進、自治体の行政手続のオンライン化、自治体のAI・RPAの利用推進、テレワークの推進、セキュリティ対策の徹底の6項目を挙げています。
デジタル庁の説明では、2021年施行の「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」に基づき、住民基本台帳、戸籍、個人住民税、国民健康保険、介護保険、生活保護など現在20事務のシステムを、国が定める基準に適合する「標準準拠システム」とし、国が整備したクラウド環境(ガバメントクラウド)へ移行することが求められています。当初の目標は原則2025年度まででしたが、2026年3月末時点で対象34,366システムのうち10,013システム(29.1%)は2026年度以降の移行となる「特定移行支援システム」に該当し、政府は概ね5年以内の移行完了を目指すとしています。移行完了後は、2018年度比で少なくとも3割の運用経費削減を目標としています。
事業者の役割
自治体向けの事業は、(1)オンライン申請やAI電話応対など住民接点のシステム、(2)生成AIなど職員の業務を支援する道具、(3)ふるさと納税や地域通貨のような地域の資金・取引の仕組み、に分けて見ることができます。
スタートアップの取り組み
- トラストバンクは、ふるさと納税関連サービス、パブリックテック、地域通貨などを手がけるIT企業で、株式会社チェンジの子会社です。
- グラファーは、自治体・官公庁向けのオンライン申請やAI自動電話応対などの「Graffer Platform」、企業向けの生成AI活用支援を提供しています。
- Polimillは、自治体での導入実績が多い行政向け生成AI「QommonsAI」や、社会課題に関われるSNS「Surfvote」を提供し、社会の意思決定基盤「公共OS」の構築を掲げています。