放射線治療計画

Radiation treatment planning

放射線治療で、腫瘍と周囲の正常臓器の位置をCT画像で確認し、どこにどれだけ照射するかを決める工程。専門性と時間を要し、AIによる支援が進む。

詳細

概要

放射線治療計画は、放射線治療を始める前に、照射の範囲や線量の配分を患者ごとに決める工程です。国立がん研究センターのがん情報サービスは、放射線治療の流れを、診察、治療方針の検討、シミュレーション、治療計画の作成を経て照射が始まると説明しています。治療では、腫瘍を標的にしつつ、必要最低限の周囲の正常組織も含めて照射します。

仕組み・要点

アイラトの発表によれば、計画づくりは患者ごとに必要で、医療従事者の高度な専門性と多くの時間を要します。CT画像上で臓器や組織の輪郭を抽出し、その上で線量分布を決めます。AIによる支援ソフトウェアは、この輪郭抽出や計画の作成を補助します。

アイラトの「RatoAI」は、2026年6月24日付で製造販売承認を取得しました。クラスIIIの高度管理医療機器(プログラム医療機器)で、主な機能は次の2つです。

  • CT画像上の臓器・組織の輪郭抽出の支援(全身の主要な100部位以上の正常臓器に対応)
  • 機械学習モデルによる線量分布の推論と、計画を支援する輪郭の作成

結果は医療従事者が確認、修正、承認してから使用します。

産業での位置づけ

放射線治療は手術、薬物療法と並ぶがんの3大治療法の1つで、X線、電子線、陽子線、重粒子線などが使われ、体の外から照射する外部照射が主流とされています(国立がん研究センター)。アイラトは、クラスIIIのプログラム医療機器で製造販売承認を得たスタートアップとして国内初だとしています(同社調べ)。

スタートアップの取り組み

  • アイラト株式会社は、放射線治療計画AI支援ソフトウェア「RatoAI」の製造販売承認を取得しました(発表、2026年6月)。また東北医科薬科大学病院と、頭頚部癌の自動計画をテーマに共同研究を行っています。放射線治療計画の分布をAIで解析し、CT画像上で計画を自動作成する技術の開発をめざします(発表、2025年1月)。
  • アイラトも同じ発表を行っています(承認、2026年6月)。同社は、前立腺癌、頭頸部癌、肺癌、子宮頸癌の自動計画技術を開発してきたとしています。

一次情報