衛星データ解析ソリューション
Satellite data analytics
地球観測衛星(光学・SARなど)の画像やデータをAIなどで解析し、船舶の検知、浸水範囲の把握、不動産の探索など、用途ごとに使える情報の形にして提供するサービス。
詳細
概要
衛星データ解析ソリューションは、地球観測衛星が取得した画像やデータをAIなどで解析し、利用者が判断に使える情報にして提供するサービスである。データを売るだけでなく、船舶や航空機の検知、浸水範囲の推定、不動産の識別のように、用途ごとの答えを返す点が特徴である。
仕組み・要点
宇宙基本計画(令和5年6月13日閣議決定)は、リモートセンシングの基幹となる光学とSAR(合成開口レーダ)の技術について、小型衛星コンステレーションの構築と技術開発によって、よりタイムリーで解像度の高い観測が可能になってきたとしている。SARはマイクロ波を地表に照射して反射波を受信する電波センサで、昼夜を問わず、雲や雨などの天候にもほとんど影響されない。同計画は、地球観測衛星のデータをドローン、IoT、気象、海洋などの地上データやAIと組み合わせて、防災・減災、国土強靱化、民間市場でのイノベーションにつなげるとしている。
市場・制度での位置づけ
同計画は、SAR技術について、2025年までに民間事業者による小型SAR衛星コンステレーションを構築するため、政府が早期にアンカーテナントとなり得るテーマを優先して実証事業を進め、商業化を加速するとしている。民間の小型光学衛星コンステレーションについても、小型多波長センサの開発や国内外での衛星データ利用実証などを支援する方針である。衛星リモートセンシングデータの利用を広げる政策が、解析サービスの需要を支えている。
スタートアップの取り組み
- 株式会社Synspectiveは、小型SAR衛星の開発・運用とデータ販売に加え、解析ソリューションを提供する。2025年5月に、SAR衛星のデータと解析アルゴリズムで船舶や航空機の位置と種類を検知・分類する「ODC Solution」を発表した(発表)。2026年8月には、防災情報サービスのSpecteeと、SAR衛星データとSNS情報を標高・土地利用データで補正して統合する、浸水範囲の推定手法を開発した。2025年8月の熊本県天草市の豪雨で検証し、県の調査に基づく浸水範囲と定性的に一致したとしている(発表)。
- Penetratorは、衛星画像とAIで指定した形態の不動産を識別し、所在地や土地所有者を地図上に表示する不動産取引支援SaaS「WHERE」を提供する。2022年2月設立。