TNFD(自然関連財務情報開示)

TNFD (TNFD)

自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)が示す、企業が自然資本や生物多様性への依存・影響とリスク・機会を開示するための枠組み。分析手法としてLEAPアプローチを推奨している。

詳細

概要

TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)は、企業が自然への依存や影響、そこから生じるリスクと機会を開示するための枠組みを示す国際的な取り組みです。気候変動分野の情報開示の考え方を、水・土地利用・生物多様性などの自然資本に広げたものとして、ネイチャーポジティブへの対応を進める企業が参照しています。

分析の手法(LEAPアプローチ)

aiESGのリリースによれば、TNFDは分析手法としてLEAP(発見、評価、査定、準備)を推奨しています。事業と自然との接点を洗い出し、依存と影響を評価し、リスクと機会を査定したうえで、開示に向けて準備するという流れです。

企業にとっての課題

同リリースは、サプライチェーンからのデータ収集や専門知識の確保に多くの労力がかかることを課題に挙げています。日本はTNFDアダプター(開示を表明した組織)の登録数が最も多い国とされ、日本政府がネイチャーポジティブを推進する政策提言を発表したこと、環境省が2024年の生物多様性条約COP16でTNFDへの資金提供を表明したことも紹介されています。

スタートアップの取り組み

  • aiESGは、九州大学発の、プロダクト・サービスレベルのESG分析・評価を提供する企業です。日本のスタートアップ・中小企業として初めてTNFDの枠組みに準拠したレポートを自主開示しました。LEAPに基づき、顧客向けのESG評価手法を自社に適用し、従業員アンケートをマテリアリティ評価に反映しています。環境フットプリントの95%以上がサプライチェーン由来で、データセンターの冷却水使用が最大の環境負荷要因と分析しました(発表、2025年7月)。同月には、農林中央金庫のゲストを迎えた、TNFD対応と企業価値向上をテーマにしたウェビナーも開催しています(発表、2025年7月)。
  • シンク・ネイチャーは、生物多様性ビッグデータ基盤を用い、企業・金融機関・自治体向けに自然資本・生物多様性の可視化・評価サービスを提供しています。同社のウェビナー案内では、TNFDなどの国際枠組みが本格化する中、Scope 3の評価がGHGにとどまり、水・廃棄物・生物多様性への影響を十分に捉えられていない課題を取り上げ、TNFD開示を担当する方を対象に含めています(発表、2026年8月)。

一次情報