都市鉱山
Urban mining
使用済みの家電や電子機器に含まれる有用な金属を、鉱山に見立てた言い方。回収して金属を取り出し、再び資源として使う取り組みで、日本では2013年施行の小型家電リサイクル法が制度の柱になっている。
詳細
概要
都市鉱山とは、使用済みの製品に多く含まれる有用な金属を、資源の埋まった鉱山にたとえた言葉です。環境省の資料は、使用済製品には原材料として使われた有用金属が多く含まれ、都市鉱山とも言われていると説明しています。同じ資料によれば、大型家電、自動車、パソコン、蓄電池、コピー機などは再資源化率が7〜9割と高い一方、それ以外の使用済製品は、鉄やアルミニウムなど一部の金属を除いて埋立処分されていました。
仕組み・要点
日本の中心的な制度が、2013年4月に施行された小型家電リサイクル法(使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律)です。環境省の資料から要点を挙げます。
- 対象品目: 一般消費者が通常の生活で使う電子機器などのうち、効率的な収集運搬ができ、再資源化が特に必要なものを政令で指定します。家電リサイクル法の対象4品目を除く28類型です。
- 関係者: 市町村が使用済製品を分別して集め、国の認定を受けた事業者などに引き渡します。消費者は分別して排出し、小売業者は適正な排出に協力し、製造業者は設計や部品の工夫で再資源化の費用を下げる責務を負います。
- 広域での回収: 再資源化事業の計画を作って主務大臣の認定を受けた事業者は、廃棄物処理業の許可が不要になります。広域で集めて規模の経済を働かせ、採算を確保しながら再資源化できるようにする仕組みです。
- 目標: 基本方針では、平成27年度までに年14万トン、1人あたり年1kgの回収を量の目標としていました。
事業としての広がり
回収した機器から金属を取り出すだけでなく、取り出した素材の由来を示す取り組みも出ています。素材の産地や工程を記録して見える形にすることで、再生素材を製品づくりに使いやすくする狙いです。
スタートアップの取り組み
- Trash Technologiesは、使用済みの電子機器の回収から選別、精錬までを手がけ、AI選別、独自の精錬、デジタル製品パスポート(DPP)を組み合わせた資源循環事業を展開しています。2026年9月には、都市鉱山由来の循環素材ブランド「NovaMine」を公表しました。Recept のデジタル証明書基盤を使い、回収元や精錬工程などを確認できるようにする計画です(発表、2026年9月)。
- 株式会社ガルデリアは、温泉に生息する微細藻類 Galdieria の研究開発を行っています。貴金属を選択的に吸着する性質を使い、都市鉱山や工場廃液からのリサイクル技術を進めています。