給与計算の「チェック」を、仕組みにする。ダスキンはチェック時間を約80%削減、プレイドは導入から半年以上ミスゼロ
クラウド型給与計算チェックソフト「Gozal給与チェック」株式会社Gozal CEO 高谷 元悠 氏に聞く
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給与計算を外部に委託していても、最終的な責任は社内にあります。毎月の「これで大丈夫か」という確認は、人が替わると品質がぶれやすく、担当者の負担も大きい業務です。株式会社Gozalの「Gozal給与チェック」は、給与を計算するのではなく、計算結果をチェックすることに特化したクラウドソフトです。どんな課題の会社に向いているのか、導入した会社では何が変わったのかを、CEOの高谷 元悠氏に聞きました。
この記事でわかること
- 給与計算ソフトとの違いと、既存システムを替えずに使えること
- 前月差異の分析・原因の探索・検算チェックの3つの機能
- 向いている会社:外注している会社、グループ会社を持つ会社、属人化している会社
- ダスキン・プレイドの導入事例と、導入・運用の進め方
- 会社の成り立ちと、これからの機能への期待
給与計算ソフトとは、何が違うのですか
給与計算のソフトは、すでにたくさんあります。「Gozal給与チェック」は、何をするものですか。
給与を「計算する」システムではなく、計算結果が正しいかを「チェックする」システムです。お客様が運用している従業員データを集めて、毎月の社員情報の変更を自動で検知します。契約形態の変更、休職、給与改定、部署異動といった事象が給与にどう影響するかを通知するので、見落としを減らせます。賃金規定に合わせてチェックのロジックを登録すると、ワンクリックで、給与計算のミスや注意点を見つけられます。
いま使っている給与計算システムは、入れ替える必要がありますか。
既存の基幹システムを入れ替えずに、連携して導入できることを強みにしています。
具体的には、どんなチェックができるのですか。
大きく3つあります。1つ目は、前月と当月の金額差異の自動分析です。前月と金額が異なる社員を自動で抽出するので、表計算ソフトへの貼り付け作業は要りません。2つ目は、差異の原因の自動探索です。社員データから原因を探して提案するので、理由を調べる手間が減ります。3つ目は、柔軟な検算チェックフローです。給与項目ごとに計算パターンの条件分岐を設計して、特定の条件で計算処理を切り替えられます。給与に影響する事象をまとめる「給与連絡票」も、自動で作られます。
どんな課題の会社に向いていますか
どんな会社が使っているのでしょうか。
業界はさまざまで、事業会社に加えて、社会保険労務士法人・事務所にも導入いただいています。導入事例には、従業員10,000名以上のダスキン、301〜500名のプレイド、1〜50名規模の社会保険労務士法人・事務所が掲載されています。
特に、どんな課題を持つ会社に合いますか。
大きく3つのタイプです。1つ目は、給与計算を社会保険労務士などに委託している会社です。外注していても、最終的な責任は社内にあるので、最終チェックは社内で行う会社が多いと思います。プレイドは、まさにこの形でお使いです。
2つ目は、グループ会社ごとに就業規則や制度が違う会社です。ダスキンのシェアードサービスセンターでは、グループ約30社の給与業務を集約するなかで、チェックの内容が会社ごとに変わり、各社に人を張り付けざるを得ない状況でした。
3つ目は、チェックができる人が限られ、属人化している会社です。ダスキンでは、給与計算チェックができるメンバーが数名に限られ、育成にも長い期間がかかっていました。プレイドも、担当者の経験によって、どこまで確認するかの基準が違っていました。「誰が担当しても同じ品質でチェックできる状態」を仕組みで作りたい会社に向いています。
担当者の不安も、大きな要因なのでしょうか。
そう思います。給与計算は、日割りや残業代の反映漏れなど、小さなミスが起きうる業務で、毎月の確認に緊張感が伴います。給与計算の担当者の93%が業務に不安を感じている、という調査もあります。ある企業では、ミスを防ぐために毎月36ものExcelファイルを作って手作業で更新・確認していました。
導入した会社では、何が変わりましたか
ダスキンの事例を教えてください。
グループ約30社、1万人規模の給与計算業務を集約している、ダスキンのシェアードサービスセンターです。まず、グループ1社を対象に、工数がどれだけ減るか、設定は容易か、複数社へ広げられるか、想定したエラーを正しく検出できるかを、POC(概念実証)で検証されました。結果として、給与計算チェックにかかる時間を約80%、給与計算業務全体でも約50%削減されています。責任者のチェックがボタン一つで終わるようになり、導入前は必要だった担当者のダブルチェックも不要になりました。
今後の広がりは、どう見ていますか。
ダスキンでは、現在4社でお使いで、翌年度に13社、その翌年度には22社・約5,000名規模へ広げる計画と伺っています。将来的には、ダスキン本体を含めて約1万人規模での活用を考えておられます。
プレイドの事例はどうでしょうか。
プレイドは、顧客データプラットフォーム「KARTE」を展開する会社です。給与計算は社会保険労務士に委託し、最終チェックを社内で行っていました。導入から半年以上、給与計算ミスは0件と伺っています。社会保険労務士の計算結果と、Gozalが出す理論値を突合すると、差異がきれいに浮き上がります。500名規模でも、全社員の全給与項目のチェックが1〜3分で終わります。
進め方も変わったのですか。
変わりました。以前は、計算結果が出てから3日間、集中してチェックしていました。いまは、社会保険労務士が計算している間に理論値を作れるので、作業を前倒しでき、スケジュールの自由度が上がっています。契約社員から正社員への登用のように、支給サイクルが変わるときに前月分の残業代が漏れるケースも、理論値に反映されて、差異として見つかります。
導入と運用は、どう進めますか
導入するときの、お客様の負担は大きくないですか。
負担が出ないように、給与計算式の登録と、計算テストによる検証を、当社が代行します。導入と定着のためにZoomやチャットで定期的にミーティングを行い、Slackで日々の細かいご相談にも対応します。他社の使い方や運用の事例もご紹介して、お客様ごとの運用をフォローします。
導入のとき、いちばん時間がかかるのは、どこですか。
ダスキンのお話では、就業規則の解釈や、会社独自のルールの認識合わせに、いちばん時間がかかったそうです。最初はメール中心でしたが、社内チャットに切り替えてリアルタイムでやり取りしたことで、設定の修正や追加が一気に進んだと伺っています。会社ごとのルールを正しく登録することが、導入のポイントです。
機能の改善は、どのくらいの頻度ですか。
頻繁に改善しています。直近では、2026年10月30日に、給与連絡票へ指示メールのスクリーンショットやPDFなどのファイルを添付できるようにしました。指示の原本を証跡として残せます。10月3日には、給与分析結果の一覧画面で「計算エラー」による絞り込みを、9月19日には、従業員一覧から申請集計を手動で実行する機能を追加しています。
料金やトライアルは、どうなっていますか。
料金は公開していません。資料のダウンロードか、お問い合わせからご案内しています。まずは資料で、自社の給与チェックの課題と照らしてみてください。
会社のこと、これから
Gozalは、どんな会社ですか。
ミッションは「世界中の人と組織が安心してベストを尽くせる世界を創る」です。労務管理の手間をなくし、蓄積されたデータからリスクを見逃さない仕組みを提供することで、安心して挑戦を続けられる世界を目指しています。サービスは、給与チェックソフトの「Gozal給与チェック」のほか、労務の定例業務を代行する「Gozal BPO」、労務担当者向けの無料オンラインコミュニティ「TERAKOYA」があります。
創業のころは、どんな事業だったのですか。
会社は2014年1月に、株式会社BECとして設立しました。2015年3月に、弁護士、税理士、社会保険労務士などの専門家に、チャットで相談や業務の発注ができる、バックオフィス業務のクラウドソーシング「Gozal」を正式にリリースしています。約8か月で約1,000社に登録いただき、2016年1月には、サイバーエージェント・ベンチャーズが運用するファンド、ベンチャーユナイテッドのファンド、セゾン・ベンチャーズ、Speeeを引受先に、約1億円の第三者割当増資を実施しました。その後、現在の給与計算チェックソフトへと事業を進めています。
導入を考えている会社に、ひとこと、お願いします。
給与の支払いは、毎月必ずやってきます。いまの確認のしかたが、担当者が変わっても同じ品質で回るかどうか。そこが気になっているなら、まずは資料をご覧ください。ダスキンのように、グループ1社から検証を始める進め方もあります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
- 設立: 2014年1月(設立時の社名は株式会社BEC)
- 所在地: 東京都目黒区
- 事業: クラウド型給与計算チェックソフト「Gozal給与チェック」、労務BPO「Gozal BPO」、労務担当者向けコミュニティ「TERAKOYA」
- 会社サイト: https://gozal.co.jp/
出典: Gozal 導入事例(ダスキン) / 同(プレイド) / 特徴と機能 / 会社概要 / Monthly Pitch(BRIDGE、2024年10月9日) / PR TIMES(2016年1月18日)