用語集
グラフェンを丸めた筒状のナノ構造を電子素子に用いる技術領域。カイラリティ(巻き方)によって金属にも半導体にも量子ドットにもなるため、半導体型を高純度で選り分けることが素子性能の要になる。単一の抵抗やトランジスタから、論理回路、薄膜・フレキシブル素子、センサーへと応用が広がっている。
インクレチンホルモンGLP-1の作用を模倣する薬剤群。血糖が高いときに膵β細胞からのインスリン分泌を促し、α細胞のグルカゴン産生を抑え、胃排出を遅らせ、視床下部への直接作用で満腹感を高める。米国では2型糖尿病と肥満症の治療、確立した動脈硬化性心血管疾患での心血管リスク低減に承認されている。
DNAの損傷を検知し、修復と細胞周期チェックポイントを協調させる生化学的経路の網。ATM・ATR・DNA-PK がその中心にあり、CHK1 や WEE1 が細胞周期を制御する。修復経路の一部を失ったがん細胞は別経路に依存するため、PARP阻害剤に代表される合成致死の標的になる。
印刷や塗布の工程で電子部品を作る付加的な製造手法。スクリーン印刷、スプレー塗布、ロール・トゥ・ロールなどを用い、堆積する材料の種類・厚さ・分布・パターンを精密に制御できる。柔軟な基材の上に大面積で作れるため、センサー、ディスプレイ、エネルギーデバイスに用いられる。
微生物が体内に蓄積する生分解性のポリエステル。海洋環境でも分解が進む点が、堆肥化条件を要する他の生分解性プラスチックとの違いとされる。深海底での実験では、厚さ15マイクロメートルの袋に換算した寿命が沿岸でPHBH 6日・PHB 13日、深海でPHBH 約19日・PHB 約58日と算出されている。
実験室で作られ、特定の標的だけを認識する免疫タンパク質。米国立がん研究所(NCI)は「特定の標的を認識するようラボで作られた免疫系のタンパク質」と説明する。がん細胞に目印を付けて免疫系に排除させるもの、T細胞をがん細胞に近づけるものなど、標的と設計に応じて働き方が異なる。