用語集

デノボ抗体設計 De novo antibody design
バイオ・創薬

免疫やライブラリスクリーニングに依存せず、計算モデルで抗体の可変領域を一から生成する手法。標的分子上のどの部位に結合させるかを指定し、相補性決定領域を含む配列と立体構造を出力する。設計候補は酵母提示などの実験系で発現させて結合を確認し、親和性成熟の工程を経て絞り込む。

デノボタンパク質設計 De novo protein design
バイオ・創薬

天然タンパク質の改変ではなく、目的とする立体構造や機能を先に定め、それを満たすアミノ酸配列を計算によって一から設計する手法である。RFdiffusionやProteinMPNN、AlphaFoldといった深層学習モデルの登場により、標的に結合するバインダーの設計成功率が大きく向上した。

De Novo分類申請 De Novo De Novo Classification Request
ヘルスケアデバイス

同等性の基準となる既存機器が存在しない新規機器について、一般管理単独または特別管理との組合せで安全性・有効性の合理的保証が得られるとして、クラスIまたはクラスIIへの分類を求めるFDAの市販経路。根拠はFD&C法513条(f)(2)で、実施のための最終規則は2021年に発出された。

デマンドレスポンス DR Demand Response
エネルギー・蓄電

需要家が電力の使用量を減らす、または別の時間帯へ移すことで電力系統の運用に関与する仕組みである。米エネルギー省は、デマンドレスポンスを、時間帯別料金やその他の金銭的なインセンティブに応じてピーク時間帯の電力使用を削減または移行することにより、需要家が系統の運用において重要な役割を果たす機会と説明する。発電設備を増やす代わりに需要側を動かして需給を合わせる点に特徴がある。

デモデイ Demo Day

アクセラレータや事業会社のプログラム終了時に、参加スタートアップが投資家や事業会社に向けて成果を発表するイベント。

デューデリジェンス DD Due Diligence

出資やM&Aの前に、対象会社の財務、法務、事業、技術、人事などの状況を調査すること。リスクを把握し、条件や価格に反映する。

デリバリ一元管理 Delivery order aggregation

複数のデリバリサービスの注文を、まとめて管理すること。

電界放出型電気推進 FEEP Field Emission Electric Propulsion
宇宙

導電性の推進剤から静電的にイオンを引き出して加速する電気推進。NASAの小型宇宙機技術の現状報告は、この方式を含むエレクトロスプレー推進の推力を10〜120マイクロニュートン、比推力を500〜5000秒の範囲としている。インジウムを固体で貯蔵し加熱して使う方式もある。

電気解剖学的マッピング EAM Electroanatomic Mapping
ヘルスケアデバイス

心臓電気生理検査において、カテーテル先端の三次元位置と各点で記録した電位や興奮到達時刻を対応づけ、心腔の立体モデル上に電気的活動を可視化する手法である。瘢痕領域や異常伝導路を色分け表示してアブレーションの標的同定に用いるほか、カテーテルの実時間ナビゲーションとして透視時間の削減にも寄与する。

電気化学式積層造形 ECAM Electrochemical Additive Manufacturing
製造・工作機械

電解液中の金属イオンを局所的に電析させて金属構造を作る積層造形。作用極(基材)で金属イオンを還元し、対極で補充する電気化学セルとして構成する。レーザー方式と異なり高温で溶融させる必要がなく、熱工程が不要なため装置を安価かつ安全にできるとされる。

電気自動車 BEV Battery Electric Vehicle
モビリティ

駆動用の電池に外部から充電し、内燃機関を用いずに電動機だけで走行する自動車である。米エネルギー省の代替燃料データセンター(AFDC)は、全電動車(バッテリー電気自動車とも呼ばれる)を、充電設備に接続して充電される電池を備え、常に全電動モードで動作する車両と説明する。同センターによれば一充電あたりの走行距離は概ね150〜400マイルである。燃料と電気の双方を用いるハイブリッド車とは異なり、走行に必要な電力をすべて外部からの充電で得る点で区別される。

電気推進 EP Electric Propulsion
宇宙

電気エネルギーを用いて推進剤を加速し推力を得る宇宙機の推進方式である。NASAの小型宇宙機技術の現状報告は、方式によって比推力が異なるとし、レジストジェット、エレクトロスプレー、イオンエンジン、パルスプラズマ・真空アークスラスタ、ホールスラスタを区分として挙げている。推力はマイクロニュートンからミリニュートン程度と小さいが、化学推進より高い比推力が得られる。

電気透析 Electrodialysis
環境・気候

陰イオン交換膜と陽イオン交換膜を交互に並べ、電位差によって水中のイオンだけを膜の間で移動させ、脱塩室と濃縮室に分ける分離方式である。気候技術センター・ネットワーク(CTCN)の解説では、膜がイオン性の物質だけを通すため有機物との分離を効率よく行える。高圧ポンプを要さないため運転費用は逆浸透と同程度以下にとどまり、水の再利用率は組成によるがおよそ90%に達するとされる。

電気二重層キャパシタ EDLC Electric Double-Layer Capacitor
エネルギー・蓄電

電極表面とそれに接する電解液との界面に形成されるイオンの吸着層を利用して電気を蓄える蓄電デバイスである。産業技術総合研究所エネルギー技術研究部門の解説によれば、電気二重層における蓄電は静電的な吸脱着に基づくもので、二次電池のような化学反応を伴わないことから、高速な充放電が可能であり、充放電を繰り返しても劣化が小さいという特徴を持つ。電極材料の設計が性能を左右する。

電子カルテ EMR Electronic Medical Record
ヘルステック・医療

診療の記録(診察内容、検査結果、処方など)を電子化して管理するシステム。

電子契約 Electronic Contract
リーガル・行政テック

書面に代えて電磁的記録で契約を締結する方式。電子署名や、タイムスタンプで、成立と改ざんされていないことを確認できる。

電子決済手段(ステーブルコイン) Electronic Payment Instrument
Web3・ブロックチェーン

法定通貨建てで、価値が安定するよう設計されたデジタル資産のうち、資金決済法の「電子決済手段」に該当するもの。2023年の改正法施行で規律が整備された。

電子処方箋 Electronic Prescription
ヘルステック・医療

紙の処方箋に代えて、医師が電子的に処方箋を発行し、薬局が確認・調剤できる仕組み。2023年1月に運用が開始された。

電子設計自動化 EDA Electronic Design Automation
半導体

電子システム、とりわけ集積回路の設計と製造準備を支援するソフトウェアおよびハードウェアのツール群。設計入力、シミュレーション、論理合成、配置配線、検証、サインオフといった工程を自動化し、数十億規模の素子と配線を扱えるようにする。半導体開発の基盤となる。

電子帳簿保存法 Electronic Books Preservation Act
リーガル・行政テック

国税関係の帳簿や書類を電子データで保存するための要件を定めた法律。電子取引で授受したデータは、電子データのまま保存することが義務付けられている。

電子ビームリソグラフィ EBL Electron-beam Lithography
半導体

ナノ構造の微細形状を精密に制御できるリソグラフィ技術。横方向分解能10nm、パターン配置精度1nm、描画フィールド1mmがいずれも実現可能とされる。

電子レシート Electronic receipt

紙のレシートを、電子で受け取る仕組み。

電池健全度 SOH State of health
エネルギー・蓄電

新品時の性能に対する現時点の性能の比で、電池の劣化度合いを表す指標。容量基準のSOH_Qと電力量基準のSOH_Eという二つの定義があり、後者は航続距離という利用者の体感に近い。パック単位の測定手順が標準化されていないため、メーカー間で値を直接比較できない点が課題とされる。

電池リサイクル Battery Recycling
エネルギー・蓄電

使用済みまたは製造工程で生じたリチウムイオン電池から材料を回収し、新しい電池の材料へ戻す一連の処理である。米国環境保護庁(EPA)は、収集と選別のあと修理・再利用の可否を評価し、次に破砕する工程を示す。破砕によってブラックマス、銅・アルミ箔、セパレータ、その他のプラスチック、鋼缶、電解液に分かれる。ブラックマスは破砕された正極と負極からなる粒状材料であり、新しい電池の正極・負極に加工できる材料を含むとされる。

電動垂直離着陸機 eVTOL electric Vertical Take-Off and Landing aircraft
モビリティ

垂直に離着陸する分散推進の航空機。欧州航空安全機関が2019年7月2日に発行したSC-VTOL-01は、最大離陸重量3,175kg以下、座席9席以下で、揚力・推力ユニットを3基以上持つ機体を対象とする型式証明の基準を定め、BasicとEnhancedの2区分を設けている。

電力オークション Energy procurement auction

複数の電力事業者から入札で電力の調達先を選ぶ仕組み。

電力購入契約 PPA Power Purchase Agreement
環境・気候

第三者が再生可能エネルギー設備を設置・保有・運営し、需要家があらかじめ定めた単価で電力を購入する長期契約である。需要家は設備の初期投資や保守を負担せずに済み、契約では発電に伴う環境価値(証書)の帰属も定める。契約期間は15〜20年が一般的とされる。

電力使用効率 PUE Power Usage Effectiveness
AI基盤

データセンター全体のエネルギー消費量を、同じ期間のIT機器のエネルギー消費量で割った指標である。国際規格 ISO/IEC 30134-2 が定義と測定・算定・報告の方法を定めており、定義上その値は1より大きい。測定点の違いによる区分も規定されている。

データウェアハウス・データレイク Data Warehouse / Data Lake
クラウド・開発者向け

データウェアハウスは、分析用に整理した構造化データを蓄積する基盤。データレイクは、構造化・非構造化を問わず元のデータを保管する基盤。

データガバナンス Data governance

データの品質・安全・利用ルールを組織として管理すること。